2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

幻想的で不気味な短編小説

岩波文庫版 <君は広告に目を止める>という書き出し、その広告とは<若い歴史家求む。細心周到で几帳面、フランス語の知識要>というもの。それを見た君、フェリーぺは指定の住所を訪ねる。そこは暗闇の屋敷で、求人主は100歳を超えていそうな老婦人だった…

いまの若者に捧げたい

講談社文芸文庫版 目標を見失い、あるいは見つけれない若者が増えている。馬鹿な犯罪に手を染めても目立ちたいという今時の若者心理には困った現象で、もう一度原点に戻って、この本でやり直して欲しい。 「少年倶楽部」という少年向けの本があった。そこに…

幻想的なラテンアメリカ文学はいかが

岩波文庫版 作者はコルタサルという人、短編の名手として知られ、フランス留学中に会得したシュールレアリズムを取り入れた幻想的な作風になっている。 <どう話したものだろう。ぼくはと一人称ではじめるべきか、きみは、彼らとすべきか>で始まり、語り方…